キャスキッドソン(Cath Kidston)の折り畳み傘です。ポップでどこか昭和レトロの匂いもするデザインです。素敵です。
折り畳み傘はドイツのハンス・ハウプトによって昭和3年に考案されました。日本での開発は昭和24年ごろのことらしいですが,折り畳み傘が日本で広まり始めたのは昭和30年代に入ってからのことです。まだ,下駄箱の端の部分に設えられた傘入れのスペースに番傘が一本入っていた頃の話です。
初めて見た折り畳み傘は父親が買ってきた黒色のものでした。昼間は学校が終わると独りだった小学生の私は,傘を包んだ黒いケースのボタンをそっと外し,傘を取り出してみました。そして,大きく広げてみました。家の中で畳に座って広げられた折り畳み傘の骨を,そしてその仕組みを,惚けたカッパのように眺めました。でも気がつくと,元のようにはうまく畳めません。力ずくで押し込まれた折り畳み傘のケースはパンパンに膨れていましたが,素知らぬ顔で夕ご飯を食べていた梅雨空の夜。除湿をしてくれる機械なんてなかった昭和の日です。






