小学校の頃にあるお店で買ったであろう切手です。昭和のデザインだと思います。この切手は40年近く私の切手帳で眠っていたのです。
祖父の刻みタバコはたしか「ききょう」だったと思います。それを買いに行くのはほとんど私の仕事でした。当時でも,刻みタバコをおいてある店はそんなには多くなく,少し遠くのたばこ屋さんまで自転車をこいで買いに行きました。
古い家の一角を改造してたばこ屋をしているそのお店は切手も販売していました。時々,記念切手などが残っていると,白髪の綺麗なおばさんがそれを見せてくれます。気に入ったものがあると,それを取り置いてもらっておき,数日の小遣いを貯めて,受け取りに行きました。もちろん一枚だけです。
ややもすると,お金持ちの家の子は,発売される記念切手をすべてシートで買い,みんなに見せびらかしていたりしました。信じられなかったですね。切手をシートで買えるなんて・・。切手帳のページをめくるたびにバサッバサツと風を切る音がするのですから。そんな子どもにとっては,この写真の切手なんて多分屑にしか見えなかっただろうと思います。
刻みタバコと一緒に買った切手を汗で濡れたポケットに入れてしまったのか,それとも途中で夕立にでも降られて濡れてしまったのか,どうしてこんなに皺になったのか,今ではもう分かりませんが,私はこの皺だらけの切手が大好きです。
