この機械を見てかっこいいと思う人は少ないのでしょうか。いい味を出していると思います。機能のために磨き上げられたデザイン。昭和レトロなポン菓子機です。
「パットライス」私たちが子どもの頃はこう呼びました。しかし「ポン菓子」「ドン菓子」と言う地域が多いようです。
近くの遊園地にだいたい日と時間を決めてやってきていたポン菓子屋のおじさん。遊園地の中にリヤカーで引っ張ってきた機械を据え付け,鐘を鳴らす。何故だったのか,私たちにはパットライスのおじさんが来たことが分かっていた。母親にお米をもらって遊園地まで走る。ポケットには十円玉が入っている。
集まったお米を釜の中に入れ,釜を火であぶりながらゆっくりと回し続けていると,釜に付いた圧力計の針がじりじりと上がっていく。頃合いを見計らって,おじさんが軍手をした手に金槌を取ると,子供たちは両手の人さし指を自分の両耳に突っ込んで,知らず知らずに一歩二歩と後ずさりする。
緊張した一瞬。愉しかった。
